Intel社との連携を宣言するSteve Jobs氏
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Intel社製のマイクロプロセサ「Dual Core」を搭載し,リモコンで操作するユーザー・インタフェース対応の「MacBook Pro」
Intel社製のマイクロプロセサ「Dual Core」を搭載し,リモコンで操作するユーザー・インタフェース対応の「MacBook Pro」
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MacBook Proのアーキテクチャ
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MacBook Pro搭載ポートその1
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MacBook Pro搭載ポートその2
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 「我々のエンジニア・チームは夜や週末も使って,『これ』を早期に実現するよう努力してきた」。米Apple Computer, Inc.のCEOのSteve Jobs氏と,米Intel Corp.のpresident兼ceoであるPaul Otellini氏は,「Macworld San Francisco 2006」で同じ舞台に立ち,Intel社製のマイクロプロセサを搭載するMacintoshを発表した(発表資料その1その2)。Apple社は,2005年6月に同社のパソコンのマイクロプロセサをPowerPC系からIntel社製に変えることを発表(Tech-On!関連記事その1)。そのときは,Intel社のマイクロプロセサを用いたパソコンを2006年6月までに出荷するとしていた。この時期と比べて,5カ月早く出荷を始めることになる。

 今回発表したのは,デュアルコア型マイクロプロセサ「Core Duo」を用いるノート・パソコン「MacBook Pro」と,ディスプレイ一体型パソコン「iMac」の新製品。このうち,iMacは発表と同時に販売を開始した。17インチ型ディスプレイで動作周波数1.83GHzのプロセサを搭載した1299米ドルの製品と,20インチ型ディスプレイで動作周波数2.0GHzのプロセサを載せた1699米ドルの製品がある。MacBook Proの出荷は2006年2月の予定。15.4インチ型ディスプレイで動作周波数1.67 GHzのプロセサを組み込んだ1999米ドルの製品と,同じディスプレイで1.83GHzのプロセサを用いる2499米ドルの製品がある。Apple社によると,今年中に全てのパソコン製品のマイクロプロセサをIntel社製に変える予定だ。

電池の寿命は不明


 Apple社は,Intel社製のマイクプロセサへの移行によってパソコンの動作速度が向上したと主張する。同社のテスト結果によると,iMacの新製品はPowerPCを搭載する前機種「iMac G5」と比較して整数演算性能は3.2倍,浮動小数点演算性能は2.1倍に高まった。MacBook Proは,従来製品と比べ整数演算性能が4.5倍,浮動小数点演算性能は5.2倍である。

 このほかApple社は,ノート・パソコンでは「消費電力」を下げるためにIntel社製マイクロプロセサへの移行を決めたと説明。Apple社の評価によると,Dual Coreを用いた製品の「消費電力1W当たりの性能」は,G5を使ったものと比べて4.5倍に向上した。ただし,MacBook Proの電池寿命は「まだテスト中」とコメントするにとどめた。MacBook Proの厚さは25.9mmで,アルミ合金製の筐体を用いる。2個のファンを内蔵しているという。

MacBook Proも「Front Row」対応


 MacBook Proは,iMac G5で初めて導入したリモコンで操作できるユーザー・インタフェース「Front Row」(Tech-On!関連記事その2)にも対応した。この製品は,DVI(digital visual interface)出力端子を備えており,DVI入力端子を備えたディスプレイと接続して,パソコンが格納するコンテンツを表示できる。VGAやS-Videoへの変換器は別途販売する。

 MacBook Proに添付するACアダプタは,本体との接続に「MagSafe」と呼ぶ新しいコネクタを採用した。磁石を使って接続することで,誰かがアダプタのケーブルを足で引っかけたりしたときに,コネクタが本体から外れるようにした。これにより,本体が損傷を受けることを避ける。